こんにちは!
大阪の豊中で美容師をしている河野です。
今回は改めてヘナカラーについてのお話を書いていこうと思います。
・まずヘナカラーとは?
化学成分を使わず、植物由来の染料をお湯で溶いて染めるカラーです。
頭皮やお肌への刺激がなく、カラーによってかぶれたことのある方や敏感肌などでカラー剤を使ったカラーができない方に選ばれています。
また、ダメージレスなのでヘアケアについて気にされる方にも染めながらケアができるということで選ばれることもあります。
白髪も染まります。
上記のように、ヘナカラーには
・ダメージレス
・トリートメントケア成分配合
・刺激がほぼない
・白髪染め可能
と言ったメリットが多く見られます。
ヘナのみで染めた場合は赤みのある色味で仕上がるため、赤すぎるのが苦手な方はブラウンや黒髪っぽいようにするために別の染料を使って色味を変えながら染めるのがほとんどです。
一見するとヘナってメリットばっかりやし、続けていけば髪もツヤツヤになってダメージストレスなく過ごせるのでは?
と思われる方も多いと思います。
もちろんその通りで、髪にまつわるストレスは払拭されますしお手入れもラクなんだろうなと思います。
ただ、最近ご相談いただくことが増えている「脱ヘナカラー」に絡んでくるヘナカラーをすることによるデメリットについてもお話ししたいと思います。
・ヘナカラーとカラー剤の染まり方
デメリットの前に、それぞれの薬剤の染まり方の違いが絡んでくるのでそちらを先にお話ししたいと思います。
下手くそな図ですが、こちらを見ていただくと想像がつきやすいかなと思います。
こちらは
①上段がヘナで染めた時の染まり方です。
②下段はカラー剤で染めた時の染まり方です。
①ヘナの染まり方
ヘナの素材は髪のたんぱく質に直接絡みつく形で発色させるため、図の通り髪本体に直接絡みつく形でヘナの染料が染まっています。
②カラー剤の染まり方
左のニンジンみたいなのが髪一本と見ていただき、全体が染まっていると思います。
右にある輪切りの図のように髪の中には白く塗りつぶしている中枢部分と白抜きの細胞部分、外側のキューティクル部分に分かれます。
カラー剤は主に白抜きの部分に染料が入って定着し、発色するから染まったと見えるようになっています。
白抜きの部分は普段、元から持っているメラニン色素・栄養分・水分をバランス良く保持している場所になりますが、そこにカラー剤に含まれるアルカリ剤によってキューティクルを開き、微量に力を持ったブリーチ成分によって白抜きの部分の中のメラニン色素を削ります。
その上から染料が入って発色し、時間と共に定着してカラーが染まります。
図解すると以下のようになります。
※白丸=髪の中枢、赤丸=メラニン色素、オレンジ=カラーの染料
赤丸のメラニン色素は少し削れていると仮定してください。
その上からカラー染料が被さっているため、カラーによって染まったと見えている内部構造はわかりやすくするとこのようになります。
上記のことから、ヘナとアルカリカラー剤では毛髪に対する染まり方が全く違うことがわかりますね。
ヘナカラーのデメリットについては、
・たんぱく質=ほぼ髪本体に絡みつく性質があることによって取り除くことが困難になる。
(取り除く=毛髪切断とほぼ同等です。)
・ブリーチをしたとしても1回〜2回脱色しても見た目がほぼ何も変わらず、すぐのカラーチェンジができない。
(経験論ですが、ヘナ毛にはブリーチをしても無力化する現象をほぼ90%経験しています。)
・ブリーチによりヘナのコーティングを地道に剥がしていくため、徐々にダメージで手触りが悪くなるので自宅でのお手入れがほぼ必須となる。
となります。
当店での脱ヘナの施術の際は、「じっくり時間をかける=期間をかける」を根底にその時の髪のコンディションや、いつまでにどうなるためのカラーをしていくのかなどを計画し、それに基づいて施術を進めていきます。
特にスタートしてからすぐは、1回あたりに長時間のお時間をいただくことにもなりますし、お疲れになることも重々承知しております。
ただ大変デリケートな施術になるため、時短でやってより強いダメージを感じてしまっても良くないですし、髪のコンディションとしても次を見据えた髪の体力管理もしながらの施術になるため無理はしません。
大切な髪をお任せいただく身としては、その時からその先までを見た上でのご提案や施術をさせていただきたいのでご理解いただけると嬉しいです。
今は持続性の高いトステアを使ったケアカラーも併用しながら施術をさせていただいておりますので、ご安心ください。
ヘナカラーとアルカリカラー剤の違い、メリットとデメリットについて今回はお話しさせていただきました。
ここまで長く書いたのはかなり久しぶりでしたが、この記事が読んでくださる方の力になればと思います。
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